産婦人科

島根県西部における地域周産期母子医療センターの指定を受けています。
総合周産期母子医療センターである島根県立中央病院を中心に、島根大学医学部附属病院とともに島根県周産期医療ネットワークにより、県西部の周産期医療に取り組んでいます。
益田地域では、唯一のお産ができる施設として、里帰り出産にも対応しています。
また、婦人科疾患においては、子宮鏡検査および子宮鏡下手術、更年期医療、人工授精を含む不妊治療にも取り組んでいます。

産婦人科の取り組み

産婦人科外来および病棟の取り組みや近況について、紹介します。
益田医療圏域で唯一お産を扱う当院が、数年前には里帰り出産制限に加え、さらなる分娩制限を余儀なくされた時期がありました。
その後、島根大学や行政の多方面からのご支援をいただき、里帰り出産の受け入れができる状況となりました。
しかし、医師確保の面では、まだまだ予断を許さない現状にあります。
こういった中、妊婦さんのニーズに少しでもお応えできるよう、産婦人科外来・病棟スタッフ一同、試行錯誤をしながら日々の業務に取り組んでいますが、そのなかから生まれた、助産外来と院内助産についてご案内します。

助産外来

益田赤十字病院では、平成21年6月から妊娠24週を対象として、助産師が妊婦健診や保健指導を担当する助産外来が開始となりました。助産外来は、担当する助産師のスキルアップとなった事はもとより、妊婦さんからは、あたたかいメッセージが多く寄せられました。
これを励みに、平成23年からは妊娠24週、30週、36週に対象が拡大いたしました。助産外来では、助産師が妊婦さんと話をしながら超音波エコーで赤ちゃんを写し、体重管理・食生活などの生活指導を行い、お乳のケアの方法について説明を行います。必要な場合のみ、医師の診察がありますが、助産師と妊婦さんだけの空間で、妊婦さんからは「和やかな雰囲気で、話しやすくて良かった。」「不安な気持ちが軽減した。」という言葉が聞かれています。

院内助産

これは、正常な経過をたどる妊婦さんを対象に、妊娠から分娩、産後のケアまでを助産師が主体となって担当する取り組みです。
現在、産科医師のサポートのもと、安全・安心・快適・満足のいく院内助産を私たちは目指しています。

院内助産ハッピーバースのご案内

院内助産とは 妊婦さんが主体となり、産婦さん自身が持っている『産む力』と赤ちゃんが持っている『産まれてくる力』を引き出し、自然な流れに沿った分娩が行えるよう助産師が主になり立ち会います。また、妊婦さんやその家族の意向を尊重し、安心・安全で快適な妊娠・分娩・産後が送れるようにサポートしていきます。
院内助産をご利用できる方 ・経産婦の方 ・妊娠経過が正常な方 ・本人の希望がある ・家族の同意がある
・単胎で経腟分娩が可能と判断されている方 ・医師の許可がある
・妊娠37週0日から41週6日の分娩の範囲である ・リスクスコアが初期、後期ともに0~1点の方

※院内助産での分娩を希望された場合でも、妊娠経過中に異常が予測される場合は医師の診察を受けていただきます。
※場合によっては院内助産のご利用をお断りすることもあります。

院内助産システムの流れについて

  • 1

    申し込み方法

    分娩予定日の決定時に、ご案内の書類をお渡しいたします。ご希望がありましたら、妊娠20週までに産婦人科外来にお申し出ください。

  • 2

    妊娠期

    助産外来にて妊婦健診を行います。
    お産に向けての体づくりのため、冷え対策・食事・運動などについて妊婦さん一人一人にあった方法を一緒に考えていきます。

  • 3

    分娩期

    ご本人やご家族と話し合いながらケアを行います。分娩介助は院内助産担当の助産師が行います。会陰切開は行いません。分娩時の持続点滴や薬剤投与は行いません。

  • 4

    退院後

    乳房外来でおっぱい相談、赤ちゃんの体重チェック、育児相談を行います。

医師紹介

片桐 浩

日本産科婦人科学会 産婦人科専門医・指導医
日本東洋医学会 漢方専門医

片桐 敦子

日本産科婦人科学会 産婦人科専門医

波多野 渚

日本産科婦人科学会 産婦人科専門医

澤田 希代加