私たち臨床検査技師は『患者さまの身体や血液、尿などから検査した結果を分析・評価し医師にその検査情報を提供』しています。患者様の病気診断と治療を行う上で検査結果は必要なデータです。患者さまが適切な治療を受けるためには、その検査結果が常に妥当であることが必須になります。正確な検査結果を臨床へ提供できるように『精度管理や精度保証』といった検査結果の品質管理を日々行うことで私たちは地域の医療に貢献しています。
当院の検査室では24時間365日緊急検査に対応できる体制を整えており、検査部員全員が日夜勤に入り検査業務を行うことができる体制をとっています。また、当院では新生児の足底採血や帝王切開時に手術室での臍帯血ガス採取など行っています。
当院の検査室では、検体検査(生化学・免疫、血液、一般、輸血)部門、細菌部門、生理機能検査部門、病理部門と大きく4つの部門に分かれています。
生化学・免疫検査では、血清(血液を固めて遠心分離した上清)や尿などを検査し、蛋白や酵素、内分泌ホルモン、腫瘍マーカー、肝炎ウイルスなどを自動分析装置によって測定しています。身体に異常がある場合はこれらの数値が増加・減少するため、これらの成分を検査することで医師による患者さまの診断・治療に貢献しています。
血液検査では、血球分析や血液凝固機能検査を自動分析装置で測定しています。自動分析装置で分類する事ができなかった検体や、骨髄検体、血液疾患などがある患者さまの検体については、実際に検査技師が顕微鏡を使って目視で細胞の形態を確認しています。他にも血小板凝集能といった、血小板の機能を検査する特殊な検査も実施しています。
一般検査では患者さまから採取したさまざまな検体を取り扱っており、主に尿一般検査や便潜血検査を実施しています。尿検査は侵襲性が少なく、採血などと比べると最も簡単に採取することができますが、尿の成分を検査することは病態把握をする上で意義がとても高いことがあります。他にも胸水や腹水、髄液、関節液、精液といった検査も行っています。
輸血に関する検査や輸血用血液製剤の管理が主体となります。検査内容は、患者さまの血液型(ABO、RhD)や不規則抗体(輸血時に副作用を起こす可能性のある抗体)検査、輸血用血液製剤と患者さまの血液の相性を調べるための交差適合試験を行っています。輸血時には上記検査で問題がないものを臨床に提供します。また赤十字血液センターへ血液製剤の発注、入庫を行い、血液製剤は適当な温度と方法で管理を行っています。
細菌検査では、ヒトに病気を引き起こす目に見えない病原菌を患者さまから採取した様々な検体(血液、喀痰、尿、便、膿汁など)を培養して、どんな病原菌がいるのか調べています。また、薬剤感受性といった検査を行うことにより、病原菌に対して有効な抗菌薬、無効な抗菌薬を調べることで、患者さまにより適切な治療薬(抗菌薬)を選択することが可能になります。
生理機能検査では、循環器系に関連するもの(心電図、ホルター心電図など)、神経系に関連するもの(脳波、筋電図など)、呼吸器に関連するもの(呼吸機能検査など)、超音波を使用するもの(心エコー、腹部エコーなど)などがあります。検体検査とは異なり、すべての検査において検査担当者が実際に直接患者さまに接して行う検査のため、もっとも臨床に沿った検査です。当検査部では妊婦健診において胎児のエコー検査を行っています。
病理検査では、手術や内視鏡などで患者さまから採取された臓器・尿・痰などに含まれる細胞を調べ、病気の診断や原因を究明するために行う検査です。病理検査は大きく2つに分けられ、がん細胞のスクリーニング目的で採取された細胞標本を病理医と臨床検査技師(細胞検査士)が診断する『細胞診検査』と、腫瘍と思われる組織を採取し、病気の種類や腫瘍の良性・悪性を病理医が診断する『組織学的検査』があります。
認定超音波検査士 | 循環器 | 4名 |
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消化器 | 3名 | |
血管 | 1名 | |
産婦人科領域 | 1名 | |
JABTS認定乳腺超音波検査士 | 1名 | |
認定輸血検査技師 | 2名 | |
認定血液検査技師 | 2名 | |
細胞検査士 | 3名 | |
国際細胞検査士 | 1名 | |
二級微生物検査技師 | 1名 | |
二級血液検査技師 | 1名 | |
緊急検査技師 | 3名 | |
眼科検査員(OMA) | 2名 | |
肝炎医療コーディネーター | 3名 | |
心電図検定二級 | 1名 | |
有機溶剤作業管理責任者 | 2名 | |
特定化学物質作業責任者 | 1名 | |
厚生労働省日本DMAT隊員 | 1名 |